futashiba248*茨城の”農”から、美しい色彩を惹き出すエシカルファッションブランド


「ほうれん草の茹で汁や、人参を切った後にまな板に残る色が、
とても綺麗だと思っていました」 
「これなら、何でも染められるんじゃないかと思ったんです」

キッチンに立つ人であれば、
この言葉が指す野菜の色を思い浮かべることができるでしょう。 

しかし、普段料理をする時に、
その色彩の「美しさ」を感じ取れる心が、
どれ位あるでしょうか。

どうすれば効率的に、
ダイニングテーブルを料理で埋められるか
という思考回路で動いていた私にとって、
この言葉は瑞々しくとても美しいものに
感じられました。
 
食材の色彩の美しさに気づく純粋な感性と、
自然を愛おしむ心が垣間見えたからです。



「futashiba248」が「フタシバ」な理由

(画像:futashiba248の関将史さんと裕子さんご夫婦)

「futashiba248」は、関将史さん・裕子さんご夫婦によるファッションブランド。 
茨城県土浦、古風な中城通りに佇む
お二人のサロンで、お話を伺いました。

先ほどの言葉は、今回の取材の中で裕子さんから伺ったものです。


ブランドロゴは、つくり、つかい、
自然に還る、モノの循環をイメージ

ブランド名「futashiba248(フタシバ)」の 「futa(フタ)」には
「夫婦”二人”で」「再び」という意味が 
「shiba(シバ)」には
「県の形が遠吠えをする”柴”犬」に
似ていると言われる茨城県への想いが
込められています。 
(柴犬は、お二人が愛してやまない犬種でもあるのだそう)


「茨城でリンゴが獲れることを、ほとんどの人は知らない」


将史さんはご自身の出身地でもある、
茨城のリンゴ農家さんのこの言葉が
 futashiba248誕生のきっかけだった
と話します。 

ファッションの道を歩む中で出会った裕子さんを連れ、
茨城県大子町にある農家でリンゴ狩りをした
時のことだったといいます。

農家の方の少し寂しそうな言葉が、
将史さんの心に響き
 「茨城を多くの人に知ってもらうために、
ファッションの力でできることはないか」 
と考え始めたそうです。


農color(ノウカラー)、誕生!


茨城の”農”を多くの人に知ってもらうために、
ファッションの力でできること。
 その答えを探す中、
二人は常総市にある染色村で「草木染め」に出会いました。 
染色村での体験から、リンゴの枝でも綺麗に染まることを知ったのです。

再び大子町のリンゴ園を訪れたお二人。
剪定され切り落とされた枝のことを農家の方に尋ねると、
持っていって良いとお返事をもらえました。 
そこで、集めた枝を持ち帰り染めてみると、とても綺麗な黄色に染まったのだそうです。

「茨城の農作物で染めたら、”自分たちの色”を作り出すことができると考えました。」 

futashiba248のアイデンティティである、「農カラー」誕生の瞬間です。



futashiba248の愛しい農カラーたち


農カラーとは
農作物を栽培する過程で不要になった
草木などから抽出した色のこと。

つまり、本来は廃棄されるはずだった枝葉などを原料とする農カラーは 地球に優しい、
”エコフレンドリー”な染色方法なのです。
エシカルな染色方法を、
独学で試行錯誤を重ね、お二人は様々な農カラーを生み出してきました。

大子のリンゴ色
笠間の栗色
つくばのヤーコン色
つくばの梅色


土に還る、靴下とマスク


靴下には、ポリウレタンが含まれるのが
一般的だと言われています。 
靴下の履き心地に大切な、
伸縮性を保つためです。
 しかしながらこのポリウレタンが、
靴下の生分解(分解され土に還る)を妨げます。

繊維会社の協力のもと、futashiba248は
1年がかりで生地づくりに挑み、 
和紙繊維とポリエステル、ナイロンを組み合わせ、生分解できる靴下を完成させました。

同じく和紙繊維でできたマスク生地も、
細かく切って土に蒔けば
微生物が分解してくれます。



人にも優しくありたい

futashiba248の探究心


futashiba248は、
肌に優しい素材づかいにも妥協しません。
和紙繊維のマスク生地や
靴下に使われる糸は、
世界トップレベルの安全な繊維商品の証である 「エコテックス®スタンダード100(※)」の認証を取得しています。
肌に優しく、
有害な化学物質が使われていないことの
優れた証です。

※エコテックス®スタンダード100
 350を超える有害化学物質が対象となる厳しい分析試験にクリアした製品だけに与えられる。 世界最高水準の安全な繊維製品の証として、100か国以上の取引や商品の際の大切な指標となっている。



環境への配慮は、想像以上に気軽に、

ファッショナブルにできる!


いろいろなブランドの服に身を包んでいたとしても、 
足元にワンポイント、
環境に優しい靴下を取り入れたなら、それは「環境を大切に想う気持ちの表れ」だとfutashiba248のお二人は話します。
 
 futashiba248が、
次の世代へ届けたいと考えるメッセージ、
それは 

「環境にやさしくいられる方法は沢山ある」

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